アクセルには「師匠」と呼ぶ人が2人います。ひとりは武術の師匠(実はアクセル武道家です!)、そしてもうひとりはパンの師匠です。
蕎麦の実をお裾分けしてもらっているこの写真、右の麦わら帽子を被っている方がニコラさん、アクセルのパンの師匠です。ブルターニュ地方に住むニコラさん(Nicolas Supiot)は、フランスの有機農業コミュニティーの中ではとても有名なパン職人。彼との出会いがなかったら、パン屋にはなっていなかったとアクセルは言います。
ニコラさんのようなパンを作ってみたい…。若き日のアクセルは、ニコラさんのパン作りだけでなく、自然と一体化して生きる彼の生き方そのものに憧れを覚えたそうです。そんな彼のもとに10年ほど前に弟子入りし、今に至っても連絡を取り合う貴重な師弟関係があるそうです。
ニコラさんを越すことは決してない、彼以上のパンや思想にたどり着くことは不可能だとアクセルは言います。工房で作業をしている時、必ずニコラさんの存在が頭をよぎる、と今日ポツリと私に教えてくれました。アクセルパンは職人の味だとよく言われるのですが、その原点はこのニコラさんとの出会いだということを、今日皆様にご紹介させてください。

Axel Bazin(アクセル バザン)
フランス、ロワールアトランティック県出身
パンの巨匠Nicolas Supiotさんのもとでパン作りの修行を果たし、2024年に一家で愛媛県東温市に移住してきました。
フランスでは週に2回カンフーの教師をし、毎週たくさんの生徒に囲まれて宙を舞っていた格闘家でもあります。
前職は実は研究者。パン作りに目覚める前は、宇宙物理学の研究室でバリバリ研究してた研究者でした。
その後農業に目覚め、自ら小麦と蕎麦の栽培を始めました。その穀物を使い、フランスではパン職人として地域に貢献していました。
現在日本語勉強中。
執筆: 松村有希(アクセルの妻)