フランス人パン職人アクセルが作るパン
こんにちは。アクセルパンと申します。アクセルパンのオンラインストアへようこそ!
大自然の中にある工房
愛媛県東温市の棚田で有名な井内(いうち)の山奥にて、手捏ねの自家製酵母サワードウ(sourdough)を使ったパンを焼いています。
サワードウパンを焼いています
サワードウとは、小麦粉と水だけを使って自然発酵させた発酵種です。材料が2つだけのとてもシンプルな発酵種ですが、その中にはたくさんの体にいい善玉菌が元気に息をしています。乳酸菌がそのなかのひとつです。彼らの小さな命の躍動が、今日もアクセルパンを膨らましてくれています。
野生の菌を相手にしたサワードウは、発酵にとても時間がかかります。食感や風味も、その日の気候や温度によって変化します。空気中の微生物の力を借りているので、日によってなんとなく味も変わります。
アクセルの作るパンは「生きたパン」です。イーストのパンを食べてきた私たちは、「簡易に作れるパン」に慣れすぎていて、本来のパンの良さを知らずに生きてきた気がします。サワードウのパンは 、3000年以上も前からエジプトで発祥したパン作りだと言われています。アクセルはその古代のパン作りの修行をフランスでし、今は愛媛県東温市の工房でサワードウパンを焼いています。
4000年以上前から作られている古代パン
アクセル氏はフランス人で、パン職人。
そうすると必ず聞かれることが「バゲッド作って!クロワッサン作って!」です。でも実はアクセル氏はバゲッドもクロワッサンも作りません。作るパンは世界四大文明のひとつのエジプト文明から来たパン作り、サワードウパンだけです。
これはエジプトのお墓にある壁画です。当時のパン作りの光景を壁に残したものが、今もまだ壁画として残っているそうです。
教科書でしか見たことのないこの壁画ですが、アクセルのパン作りの光景にとてもよく似ています。
アクセルのパン作り「サワードウパン」は、4000年以上前から作り続けられている古代パンです。原材料は小麦粉、塩、水の3つだけ。アクセルパンと全く一緒の作り方です。
アクセルパンの5つの特徴

1:材料3つ
アクセルパンの原材料は小麦粉、塩、水の3つだけです。
砂糖、膨張剤、保存料は一切使用していません。
2:サワードウ(sourdough)発酵
まだ日本では馴染みのないサワードウ。アクセルパンは、小麦粉と水だけで自然発酵させた発酵種を使っています。
サワードウは乳酸菌を作ります。食べたパンは腸で乳酸菌が大活躍。お通じが良くなったと絶賛する方が続出しています。

3:愛媛産の小麦を使用
フランスの小麦粉を使っているの?とたまに聞かれますが、アクセルパンは愛媛産の小麦粉を使っています。
パン作りにより優れた小麦を使うのではなく、なるべくその土地に合ったものを使う。これはアクセルのパンの師匠、ニコラさんから教わったことだそうです。

4:石臼での製粉
小麦は商業用製粉機で製粉すると、炭水化物とグルテンしか残りません。ビタミンとミネラルを多く含んだ「胚芽」とそれをとりまく「糊粉層」と呼ばれる部分も製粉するには、石臼で製粉する必要があります。
石臼で挽いた粉は、摩擦熱を抑えます。その結果、小麦粉の風味や栄養素を損なうことなく、より美味しく、高品質な小麦粉が出来上がります。
なので製粉にものすごく時間がかかるのですが、より良いパンを作るためには、石臼での製粉はとても重要なパン作りの決め手となっています。
ゆっくりじっくり発酵するサワードウパンを、さらにじっくりと薪の炎で焼いているアクセルパンですが、そのパン生地に使われている粉もゆっくりじっくりと製粉しています。

5:炎を使ったパン焼き
愛媛県森林組合の方々からいただいている木を、まず軽トラで取りに行きます。そのあと工房まで運び、木を2-3ヶ月以上乾燥させます。そのあと延々と薪割りをして、薪を石窯に入れる準備をします。もくもくとたくさんの煙に囲まれながら、今日もアクセルは丁寧に作られた炎を使ってパンを焼いています。
炎を使ったパン焼きは苦労も多いですが、出来上がったパンは外はパリパリ、中ふっくらのムラのない焼き上がり。でも石窯で焼くパンの1番の魅力は、同じ釜の中の、同じ炎で焼いたものを、今私たちがこうして食べている、ということな気がします。
「何で火で焼くの?」って色んな人に聞かれます!「やっぱり、火で焼いた方が美味しいの?」とも。テレビの取材でも必ず聞かれる質問です。
寡黙なアクセル氏曰く、「火で焼いても、電気で焼いても、味は変わらない」らしいです。そのインタビューだけいつも見事にテレビ局からカットされてます(笑)! 口ではそんな期待外れの答えしかくれないアクセル氏ですが、彼の作業風景を毎日見てきた私としては、もう一つだけ加えておきたいことがあります。
私たちはよく、「同じ釜の飯を食った仲だ」という表現をします。これは連帯意識を確認する言葉で、「飯を食う」という表現は、いかにも日本人らしい言い回し。でもこの場合は、実は「飯」じゃなくて「釜」に重点がある、と以前読んだ歴史書に書いてありました。こんなことも書いてありました↓:
「実は、日本人はもともと火に対する信仰がある民族で、この場合は釜を炊いた火に重点がある。燃える火は神聖であって、それは一ヶ所に神が宿ったものである。だから、同じ神様の火で炊事をしたものを食べ合った、という人間同士の連帯である。」
この文章を読むだけで、なぜ私がアクセルの作るあの灼熱の炎に魅了されたかがよく分かります。「火で焼く方が断然美味しくなるよ!」って答えを期待してくれてる皆様には大変申し訳ないのですが、アクセルのパン作りを見ていると、味とかロマンとかそう言ったものよりも、私たちの中に眠る潜在的な何かがウズウズと目を覚ましたがっているような、そんな不思議な気持ちにさせられます。